学習にはモチベーションが必要です。ある研究によると、学習や成長の機会を求める人は、自分には生まれながらの能力しかないと考える人よりも多くのことを達成できる傾向にあるとのことです。また、学習し成長する意欲を尊重する企業では、従業員の自信や責任感が高まることも指摘しています。
Google では、学習についてわかっている事実がいくつかあります。Google で「学習に関する信念」と呼んでいるこれらの事実は、現在そして今後 Google 社員に対して学習の機会をどのように準備し提供すればよいかを教えてくれます。第一に、学習は過程であり、単発の出来事ではありません。モチベーション、実践、フィードバックが必要です。第二に、学習の機会は日常の仕事にあります。人は困難に直面したときに何かを学ぶものであり、教室の中でしか学習できないわけではありません。Google 社員からは、日々の仕事に学びがあるという声が聞かれます。第三に、学習は個人的なものです。何を、いつ、どのように学習するかについて、誰もが自分の好みや動機を持っています。Google 社員には、自分がどのようにしたら学習できるのかを考え、自分自身の経験を形作るうえで積極的な役割を果たしてほしいと考えています。最後に、学習は社会的行為です。Google ではよく、社員同士でアドバイスやサポートをしたり、情報交換をしたりしています。そこで Google は、社員が互いから学び合い、社内の人脈を広げるための機会を意図的に設けています。実際、社員同士の学習ネットワーク(別名「G2G」)に参加する Google 社員が講師となるコースの方が、Google の People Operations(人事部)のメンバーが講師を務めるコースよりも多く開かれています。