トライアル ワークショップによってその効果を確認できたところで、People Operations(人事部)は、すべての Google 社員がワークショップに参加できるようにしました。Google 社員がファシリテーターとなる別の社員を教育する「トレーナー養成」方式で、ファシリテーターを増やすことにしたのです。この問題に特に熱心な Google 社員の力を借りて、ファシリテーターが各自で他の Google 社員を教育できる体制を整えました。ファシリテーターをボランティアで務めてくれる社員の貢献を会社が把握できるようにするとともに、彼らが責任を持ってその仕事を果たせるよう、上司たちにも教育への理解を求め、ワークショップが社員と企業文化に与える影響について説明しました。
ファシリテーター養成における重要な点の 1 つとして、無意識の偏見に関する科学的背景について理解してもらう必要がありました。Google には何事もデータに基づいて行う文化が浸透していることから、ワークショップ参加者の信頼を得るにはファシリテーターの調査結果についての徹底理解が不可欠でした。Google のプロダクト マネージャーで、Unconscious Bias @ Work の進行役を務めるジェイソンは、次のように述べています。
「ワークショップを成功に導くためには、参加者からの信頼を得ることが必要です。まず私たちファシリテーターが、無意識の偏見の科学的背景とデータを理解しなければ、信頼を得ることはできなかったでしょう。それに加えて、この「無意識の偏見」というテーマは大変魅力的でした。」
無意識の偏見に関するワークショップを独自にアレンジして実施したいとお考えの方々のために、プレゼンテーション スライドとファシリテーター ガイドを以下にご紹介します。ご自由にお使いください。
最後になりましたが、多くの企業では、職場における多様性の受け入れを推進し、無意識の偏見に立ち向かうために、並々ならぬ努力を行っています。自社独自のトレーニングを企画せずとも、Google が提供する Unconscious Bias @ Work の動画、Microsoft が提供する自習型のオンライン トレーニング、Facebook が提供する無意識の偏見に関するトレーニングをご利用いただけます。喜ばしいことに、これらのコンテンツはすでに多くの組織で利用されています。今後さらに広く利用されることを願っています。