Google では、半年ごとにマネージャーへのフィードバック アンケートを実施し、マネージャーに対する社員からのフィードバックを集めています。Google 社員は匿名でアンケートに回答し、マネージャーは集計後のフィードバックのレポートを受け取ります。匿名性を保つため 3 人以上からの回答が必要です。匿名性の確保とマネージャーによる報復回避のために以前はより多くの回答を必要としていましたが、People Operations(人事部)にそのような行為が報告されることはほとんどなかったので、レポートに必要な回答者数を 3 人に減らしました。これにより、小さなチームのマネージャーもフィードバックを受けられるようになりました。
マネージャーへのフィードバックは、業績や給与の評価を行う際の参考資料としても、より改善できる点を知るための資料としても利用できます。重要なのは、マネージャーがフィードバックを活かして確実にスキルアップし、成長できるようにすることです。
アンケート自体は簡単なものです。このアンケートにはリッカート尺度が取り入れられ、13 の項目に対して社員が同意するか同意しないかを回答します。各項目は Google で成功するマネージャーの 10 の行動に基づいています。
- マネージャーとして他の人に推薦できる。
- 能力を伸ばせる機会を与えて、キャリア開発をサポートしてくれる。
- チームに明確な目標を伝えている。
- 具体的にアクションできるフィードバックを定期的に提供してくれる。
- 仕事に関して自主性を尊重してくれる(マイクロマネジメントをしない)。
- 1 人の人間として常に思いやりを示してくれる。
- 困難な状況においてもチームが最優先の仕事に集中できるように取り計らってくれる(他のプロジェクトを断ったり、優先順位を下げたりすることが必要となる時など)。
- 上層部からの重要な情報を随時伝えてくれる。
- 過去半年の間に、自分のキャリア形成について有意義な話し合いの場を設けてくれた。
- 部下を効果的にマネジメントするための専門知識(技術的知識、セールスの知識、経理の知識など)を有している。
- マネージャーとの間で意見の相違があったとしても、自分の意見を尊重してくれていることが行動から伝わる。
- 困難な状況においても優れた意思決定を行える(複数のチームに関連したり、関係者間での優先順位が異なったりしている状況など)。
- チームや組織の枠を超えたコラボレーションを効率よく行える。
マネージャーへのフィードバック アンケートでは自由形式でのコメントを寄せることができます。これはマネージャーに匿名で開示されます。
- マネージャーに今後も続けてほしいと思うことは何ですか?
- マネージャーに改めて欲しいことは何ですか?