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「FileMaker」の版間の差分

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| 種別 = [[データベース管理システム]] (DBMS)
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| ライセンス = [[プロプライエタリ・ソフトウェア|プロプライエタリ]]
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| 公式サイト = [http://www.filemaker.com/jp/ www.filemaker.com/jp]
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'''FileMaker'''(ファイルメーカー)は、[[クラリス (企業)|クラリス]]社(旧ファイルメーカー社)が開発しているクロスプラットフォームの[[データベース]][[ソフトウェア]]である。最新版は'''18'''。
'''FileMaker'''(ファイルメーカー)は、[[クラリス (企業)|クラリス]]社(旧ファイルメーカー社)が開発しているクロスプラットフォームの[[データベース]][[ソフトウェア]]である。最新版は'''18'''。
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| [[1997年]]9月 || FileMaker Pro 4.0v1
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|2018年5月
|2018年5月
|FileMaker Pro 17 Advanced, Go 17, Server 17
|FileMaker Pro 17 Advanced, Go 17, Server 17
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|iOSセンサー情報収集、Goが実行されていない環境でのローカル通知、アカウントのロックアウト、電子メールへの複数ファイルの添付、ボリュームライセンス販売形態をデバイスライセンスからユーザライセンスモデルへ変更。FileMaker data migration tool をFDSメンバー向けに公開。
|iOSセンサー情報収集、Goが実行されていない環境でのローカル通知、アカウントのロックアウト、電子メールへの複数ファイルの添付、ボリュームライセンス販売形態をデバイスライセンスからユーザライセンスモデルへ変更。FileMaker data migration tool をFDSメンバー向けに公開。
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.filemaker.com/ FileMaker Inc.]
*[https://www.claris.com/ Claris International Inc.]
* [http://www.filemaker.com/jp/ ファイルメーカー株式会社]
*[https://www.claris.com/jp/ クラリス・ジャパン株式会社]


{{DEFAULTSORT:Filemaker}}
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2019年8月8日 (木) 08:42時点における版

FileMaker
開発元 クラリス
最新版
18 / 2019年05月23日
対応OS macOS, Windows, iOS
種別 データベース管理システム (DBMS)
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト www.claris.com/jp
テンプレートを表示

FileMaker(ファイルメーカー)は、クラリス社(旧ファイルメーカー社)が開発しているクロスプラットフォームのデータベースソフトウェアである。最新版は18

当初はカード型であったが、バージョンアップ毎に様々な機能を追加してきた。

FileMaker Proとなった後に大きなものでは、3.0にて関係データベース機能、4.0ではプラグイン機能及びWeb公開機能、7.0では多テーブル構造を取り入れファイル形式を変更し、データベースのキャパシティーが増大した。現バージョンではカード型の平易さを残したまま、かなりの規模のデータベースを構築できる。また、簡易DTP機能を備えており、ページデザインの自由度もデータベースソフトとしては高い。

日本語版はバージョン6までがカタカナ表記、バージョン7以降は英字表記が正式となる。

製品と概要

FileMaker Pro Advanced
FMPと同様の機能を有し、さらに開発専用ツールやセキュリティ(AES256ビット暗号化)を付加した上位版。ユーザが FileMaker Pro を持っていなくても使える、スタンドアロン型ランタイムソリューションを作成できるほか、計算式の使い廻しが容易となるカスタム関数が作成できる(FMPでも使用可能)。スクリプトデバッガを用いてステップごとにスクリプトを確認することにより、問題のある箇所を特定できるようになった。バージョン7までの名称はFileMaker Developer。
FileMaker 17 以後は Windows Mac OSにインストールできるクライアントソフトとして FileMaker Pro Advanced のみとなる。
FileMaker Server
FMPで作成したデータベースをLANネットワークへ公開し、共有する事に特化したサーバーソフトウエア。バックアップ機能等がある。単体ではデータベースの参照・作成は出来ない。使用方法は、FileMaker Server (FMS) をサーバマシンにインストールしてデータベースを公開し、クライアントマシンにインストールしたFMPからネットワーク越しにFMSで公開されたデータベースにアクセスする。なおバージョン9からはPHPおよびXSLTを利用したカスタムWeb公開も、通常版FileMaker Serverで可能となった。バージョン11のときに発売されたFileMaker Go(iOSアプリ)により、データベースソリューションにiOSデバイスからアクセスすることが可能となった。パッケージ製品の販売はバージョン12にて終了。以後ボリュームライセンスのみとなる。バージョン13から搭載されたFileMaker WebDirectにより、データベースソリューションにWebブラウザからアクセスすることが可能となった。
FileMaker Go
iPhone / iPod touchiPad用のユニバーサルアプリ。機能制限はあるが、FMPで作成したデータベースを使用できる。開発機能は無い。2010年7月発売(当初は有償だったがバージョン12から無償)。
データベース共有(FileMaker CloudかFileMaker Server、FileMaker Pro/Advancedでアクセス権を設定)されたデータベースソリューションに、Wi-Fiまたは携帯電話回線経由でアクセスする。または、データベースファイルをiTunesのファイル共有でデバイスにコピーしてオフラインでの使用も可能。

FileMaker Cloud

  • 日本では2017年7月から東京リージョンでサービス開始。
  • アマゾンウェブサービス(Amazon Web Services)を使用して、クラウド上にFileMaker Pro Advancedで作成したユーザ独自のデータベースソリューション(クラリス社では"カスタム App"と呼称)を共有できるクラウドサービス。
  • FileMaker Pro Advanced、FileMaker Go、および FileMaker WebDirect のいずれもクライアントとしてアクセス可能。
  • AWS Marketplaceを通じて利用人数(ユーザ数)分のFileMakerソフトウェアごと購入する方法と、クラリス社からソフトウェアライセンスを購入し、BYOL(Bring Your Own License)でFileMaker Cloudに持ち込んで稼働させる方法がある。
  • オンプレミスのFileMaker Serverと比較した場合のメリットは、サーバーマシン用のHD/OSの調達コストや管理コストが不要、時間単位課金を選択可能、スケーラビリティの拡張や縮小が容易、など。デメリットはESSアダプタやカスタムWeb公開がサポートされないこと。

販売終了製品

FileMaker Pro

ユーザ独自のビジネスアプリケーション(クラリス社では"カスタム App"と呼称)の作成、変更、利用、共有ができるデスクトップソフトウエア(Mac/Windows)。以下FMPと記す。FMP11より、「FileMaker グラフ」(垂直棒グラフ、水平棒グラフ、面グラフ、線グラフ、円グラフなどを作成できるグラフ機能)、「クイックレポート」(スプレッドシートのような形式でレポートが作成できる機能)「スナップショットリンク」(ある時点での特定の対象レコードを保存し情報共有可能な機能)が追加された。2018年5月16日に発売された FileMaker 17 を以て FileMaker Proは FileMaker Pro Advanced に統合されたため、FileMaker Pro 16 にて販売を終了。

FileMaker Server Advanced

FileMaker Serverの上位バージョンにあたる製品。FileMaker Serverの機能に加えてODBC/JDBCデータソースとなる機能と、インスタントWeb公開機能を備えた。同時接続できる FileMaker Pro クライアント数の制限が無くなり(ただし、使用するハードウェアとオペレーティングシステムによって制限あり)、同時接続250ユーザまで可能となった。Server/Server Advanced間の差違が、バージョン8までとは異なっている[1]。バージョン13でFileMaker Serverと統合され、販売終了した。
FileMaker Mobile
PalmPocket PCとFMPで作成したデータベースを連動させるソフトウエア。FMPと併用する。2001年にバージョン1が登場(当時はPalmのみ対応)。バージョン2.1でPocket PCに対応した。
バージョン7よりFMPとナンバーが統一されるも、バージョン8版をもって開発終了となり、販売・サポートは終了した[2]
ファイルメーカー Mobile for i-mode
ファイルメーカーProで作成したデータベースから、iモード対応サイトを作るサーバソフトウェア。2002年3月に日本のみで発売された。2005年9月に出荷終了。

主な機能

FileMaker Data API
FMS 16から追加された機能。FMS 17では API フォーマットがさらに標準化され、より簡単に作業できるようになった。FileMaker Data API は、共有データベースのデータに Web サービスからアクセスできるようにするアプリケーションプログラミングインターフェース (API) で、REST (Representational State Transfer) アーキテクチャを使用しており、FileMaker Data API は REST API である。この REST API を使用して FileMaker のデータを他のアプリケーションや Web サービスに接続することができる。

FileMaker WebDirect機能

FMS 13から追加された機能。多少の制限はあるが、FileMaker Pro/FileMaker Pro Advancedで作成したデータベースの画面そのものを、Webブラウザで表示し、CGIやSQLを使わずにデータの入力、検索などが出来る。使用するには、FileMaker Serverだけでなく「ユーザ接続ライセンス」または「同時接続ライセンス」の購入が必要。
カスタムWeb公開機能
FileMaker Server/FileMaker Server Advancedを利用して、PHP/XSLTを使ったWebページと連携する機能。
ランタイム生成機能
FileMaker Pro Advancedのみの機能。作成したデータベースをアプリケーション化し、FileMakerがインストールされていない環境でも利用可能にする。Mac用アプリ生成にはMac版FileMakerが、Windows版生成にはWindows版FileMakerが必要だが、FileMaker 8.5以降では「1ユーザが同時使用しない限り、2台のマシンへのインストールが可能」というライセンス形態となったため、1ライセンスで両バージョンの生成ができる。
FileMaker グラフ
FMP 11から追加された機能。垂直棒グラフ、水平棒グラフ、面グラフ、線グラフ、円グラフという5種類の形式でグラフを作成することが可能。
クイックレポート機能
FMP 11から追加された機能。スプレッドシートのような形式でレポートを作成することができる。

iOS App SDK (ソフトウェア開発キット)

FileMaker で作成したカスタム App を iOS アプリに変換するツールキット。プッシュ通知、HealthKit、HomeKit、および Apple Pay などの iOS テクノロジーに接続する iOS アプリを作成できる。経験豊富な FileMaker 開発者向けで、FileMaker Developer Subscription (年間サブスクリプション) 購入者の特典。

バージョン履歴

バージョンアップ時には、ファイルの互換性を保った形とそうでない物があり、互換性の無いバージョンアップの際には、使用する拡張子を変更している。

バージョンと拡張子は以下の通りである。

  • .fmp = 2
  • .fp3 = 3
  • .fmj = 3 / 4.0 / 4.1(日本語版)
  • .fp4 = 4
  • .fp5 = 5 / 5.5 / 6
  • .fp7 = 7 / 8 / 8.5 / 9 / 10 / 11
  • .fmp12 = 12 / 13 / 14 / 15 / 16
年月 バージョン 開発元 備考
1985年4月 FileMaker, v1.0 Forethought Inc.
1986年10月 FileMaker Plus, v2.1
1988年7月 FileMaker 4, v4 Nashoba Systems
1988年8月 FileMaker II, v 1.0 Claris Corporation
1989年4月 FileMaker II, v 1.0(日本語版)
1989年7月 FileMaker II, version 1.1v2
1990年10月 FileMaker Pro 1.0v1
1991年3月 FileMaker Pro 1.0v2
1992年3月 FileMaker Pro 1.0v3
1992年9月 FileMaker Pro 2.0v1 Windows対応
1992年10月 FileMaker Pro 2.0v2
1993年3月 FileMaker Pro 2.0v3
1993年4月 FileMaker Pro 2.0v4
1993年8月 FileMaker Pro 2.1v1
1994年2月 FileMaker Pro 2.1v2
1994年7月 FileMaker Pro 2.1v3/SDK 2.1
1994年7月 FileMaker Pro Server 2.0v
1994年7月 FileMaker Pro SDK 2.1v1
1995年3月 FileMaker Pro Server 2.1v1
1995年10月 FileMaker Pro 3.0v1 TCP/IPネットワーク、関係データベース機能追加
1996年1月 FileMaker Pro Server 3.0v1
1996年1月 FileMaker Pro 3.0v2
1996年6月 FileMaker Pro 3.0v3
1996年6月 FileMaker Pro 3.0v4
1996年6月 FileMaker Pro SDK 3.0v1
1997年9月 FileMaker Pro 4.0v1
1999年6月 FileMaker Pro 4.1v2 FileMaker, Inc. プラグイン機能、Web公開機能追加
1999年9月 FileMaker Pro 5.0v1
1999年11月 FileMaker Server 5.0v1
2001年3月 ファイルメーカー Mobile
2001年5月 FileMaker Pro 5.5v1
2001年7月 FileMaker Server 5.5v1
2002年3月 ファイルメーカー Mobile for i-mode 日本のみでの発売
2002年5月 ファイルメーカー Mobile 2
2002年9月 FileMaker Pro 6.0v1
2002年12月 ファイルメーカー Mobile 2.1
2004年3月 FileMaker Pro 7.0v1
2004年5月 FileMaker Server 7.0v1
2004年5月 FileMaker Pro 7.0v2
2004年6月 FileMaker Mobile 7
2004年9月 FileMaker Server 7.0v2
2004年10月 FileMaker Pro 7.0v3
2005年5月 FileMaker Mobile 7v1
2005年8月 FileMaker Pro 8.0v1
2005年8月 FileMaker Pro Advanced 8.0v1
2005年9月 FileMaker Server 8.0v1
2005年12月 FileMaker Pro 8.0v2
2005年12月 FileMaker Pro Advanced 8.0v2
2006年1月 FileMaker Server Advanced 8.0v1
2006年1月 FileMaker Mobile 8
2006年4月 FileMaker Pro 8.0v3
2006年4月 FileMaker Pro Advanced 8.0v3
2006年4月 FileMaker Server 8.0v3
2006年4月 FileMaker Server Advanced 8.0v3
2006年8月 FileMaker Server 8.0v4
2006年8月 FileMaker Server 8.0v4 Advanced
2006年9月 FileMaker Pro 8.5
2006年9月 FileMaker Pro 8.5 Advanced
2007年3月 FileMaker Pro 8.5v2
2007年3月 FileMaker Pro 8.5v2 Advanced
2007年9月 FileMaker Pro 9
2007年9月 FileMaker Pro 9 Advanced
2007年9月 FileMaker Server 9
2007年9月 FileMaker Server 9 Advanced
2009年1月 FileMaker Pro 10, Pro 10 Advanced
2009年1月 FileMaker Server 10, Server 10 Advanced
2010年4月 FileMaker Pro 11, Pro 11 Advanced
2010年4月 FileMaker Server 11, Server 11 Advanced
2010年7月 FileMaker Go
2012年4月 FileMaker Pro 12, Pro 12 Advanced
2012年4月 FileMaker Server 12, Server 12 Advanced
2012年4月 FileMaker Go 12 for iPad, for iPhone
2013年12月 FileMaker Pro 13, Pro 13 Advanced
2015年5月 FileMaker Pro 14, Pro 14 Advanced, Go 14, Server 14 スクリプトワークスペース, 起動センター, ボタンアイコン, スタンバイサーバー, WebDirectのタブレットブラウザ対応
2016年5月 FileMaker Pro 15, Pro 15 Advanced, Go 15, Server 15 iBeacon対応, Touch ID/3D Touch/App Extensions対応, WebDirectのスマートフォンブラウザ対応, 基本のStarter Solution, マスク付き編集ボックス, ESSアダプタ
2017年5月 FileMaker Pro 16, Pro 16 Advanced, Go 16, Server 16 レイアウトオブジェクトウインドウ、カード、Windows OS 上での新しい FileMaker Pro インターフェース、値一覧のコピーと貼り付け、FileMaker データソース参照内の変数、cURL オプションの機能強化、JSON 関数、外部スクリプトステップ、クリック可能なセキュリティロックアイコン、OAuth 2.0 によるアカウントをサポート、フィールドレベルでのテキストの暗号化
2018年5月 FileMaker Pro 17 Advanced, Go 17, Server 17 iOSセンサー情報収集、Goが実行されていない環境でのローカル通知、アカウントのロックアウト、電子メールへの複数ファイルの添付、ボリュームライセンス販売形態をデバイスライセンスからユーザライセンスモデルへ変更。FileMaker data migration tool をFDSメンバー向けに公開。

関連項目

外部リンク