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Led Zeppelin II

Led Zeppelin

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衝撃のデビューを飾ったバンドが、そのサウンドを異次元に飛躍させて確立したセカンドアルバム。

1968年のデビュー作ではまだ荒削りな部分もあったヘビーでラウドなブリティッシュブルースロックが、たった8か月後にリリースされた本作では、その隙間を埋めるかのように見事なスケールアップを果たした。ツアー活動と並行して制作が進められたこともあり、収録曲のうちの幾つかはステージ上で生まれ、発展していった。そのため、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いにあったバンドのダイナミズムが、演奏だけでなく作曲面でも色濃く反映されている。また、アルバムの冒頭を飾る「Whole Lotta Love」は、彼らの音楽をよりダイレクトに伝えただけでなく、バンドをより巨大で、より独自性のある挑戦へと向かわせた。

Led Zeppelinが、ブラック・アメリカンのブルースを引用したことはよく知られているが、実際に残された作品は、物まねと揶揄(やゆ)されるような単純なものではない。このアルバムを聴けば、イギリスの若者たちが異国のブルースを、格好つけるための道具としてではなく、挑むべき知識として吸収していることがわかるだろう。「Thank You」のケルト的な感触や、「Ramble On」でジミー・ペイジが『指輪物語』のJ.R.R.トールキンからインスパイアされたビジョンのように、自らの背景にある文化と融合させることで新しい音が鳴らされ、奥深さが増している。『Led Zeppelin II』は、彼らがブルースをベースにしたロックミュージックを、いっそう特別なものへと昇華する方法を見いだした瞬間だった。